大好きなペットと暮らす賃貸物件の探し方とトラブルにならないための対策を知っておこう!
公開日:2022年04月13日 最終編集日:2022年10月21日
目次
- 1. ペット可賃貸物件の条件とは?
- 2. ペット可賃貸の探し方のコツ
- 3. ペット可賃貸にかかる費用とは?
- 4. ペットに優しい物件の特徴と探し方とは?
- 5. ペット可賃貸物件を借りるときの注意点とトラブル対策
- 6. まとめ
大好きなペットと暮らすペット可賃貸物件の探し方とトラブルにならないための注意点を知っておこう!
今回は以下に該当する方向けに、ペットと一緒に住むことができる「ペット可」の賃貸物件について解説します。
- 引っ越しを機にこれからペットを飼いたいと考えている方
- すでにペットを飼っている方で引っ越し先を探している方
お伝えする具体的な内容は、ペットを飼うことのできる賃貸物件の種類や探し方のコツ、また気になる入退去時の費用などについてです。
これらについて知っておくことで、通常の物件と比較すると数が少ない「ペット可賃貸物件」の中から、理想の住まいを見つけられる可能性が高まります。
記事の後半には、よくあるトラブルやその対策に関しても触れていますので、大切なペットと一緒に安心して過ごせる部屋をお探しの方は、ぜひ最後までお読みください。
1. ペット可賃貸物件の条件とは?
ペットと一緒に住むことができる「ペット可賃貸物件」には、主に以下のような3つの種類があります。
- ペット相談可
- ペット可
- ペット共存可(ペット共存可マンション)
それぞれ特徴や条件が異なりますので、それらを把握しておくと部屋探しをよりスムーズに行うことができるようになりますので確認していきましょう。
1.1 「ペット相談可」物件とは
物件募集の要項でよく見かけるのが、「ペット相談可」物件です。
「ペット相談可」物件とは、原則的にはペットの飼育が認められていないものの、大家さんに相談し許可が下りればペットと一緒に暮らすことができる物件のことを指します。
ただし、大家さん次第という側面があり、希望しても必ず許可が下りるとは限らないのはもちろん、建物の造りもペットに配慮して設計されているわけではありませんので注意が必要です。
また「ペット相談可」物件には、ペットを飼っていない人はもちろん、動物が苦手な人も入居している可能性があります。
そのため、大家さんの許可が得られて実際に住むことになった場合でも、他の入居者に配慮すると同時に、ペットの飼育方法や躾(しつけ)にも十分注意しトラブル予防を行わなければなりません。
賃貸物件でペットを飼うことに関する具体的なトラブルに関しては、後述する「よくあるトラブルと対策」の項目内で解説しておりますので、「ペット相談可」物件を検討している方は、併せてご確認ください。
1.2 「ペット可」物件とは
「ペット可」物件とは、大家さんが入居者のペット飼育をはじめから許可している物件のことです。
「ペット可」物件では、「ペットと一緒に住める」ということを物件のメリットや特徴として入居希望者を募っているケースが多く見受けられます。
ほとんどの入居者がペットと一緒に住み、動物に対する理解もあるため、小さな問題が起きても「お互い様」という雰囲気で比較的住み心地が良いのが特徴です。
ただし、もともとはペット禁止物件だったケースもあり、建物の造りや設備は通常の物件と変わらないことも少なくありません。
飼育できるペットの種類や頭数も限られていたり、家賃が高めに設定されていたりするケースも多いため、条件面や金額面をよく確認して慎重に検討する必要があります。
1.3 「ペット共存型マンション」物件とは
「ペット共存型マンション」とは、ペットと一緒に暮らすことを前提として設計、建築されたマンションのことを指します。
従って、後述する「おすすめの設備」の項目で紹介している「ペット飼育に便利な設備」などが充実しており、ペットと一緒に快適な暮らしが期待できるのが最大の特徴です。
多頭飼いも可能なケースもあり、ペットを飼っている全ての人にとって魅力的な選択肢の一つと言えるでしょう。
ペット飼育に関するルールも明確に決められていることが多く、入居者のマナーやモラルも比較的高いこともメリットです。
ただし、物件数そのものが少なく競争率が高いこと、また家賃も高めに設定されているケースがほとんどですので、希望の条件にぴったり合う物件を探すには丁寧に情報収集する必要があります。
2. ペット可賃貸の探し方のコツ
この項目では、具体的な「ペット可賃貸」物件の探し方のコツを紹介します。
冒頭でお伝えしたとおり、ペット可賃貸物件の数は通常の物件と比較すると多くはありません。
これから紹介するコツを参考にしていただき、できるだけ効率的に大切なペットと一緒に暮らせる物件を探しましょう。
2.1 希望条件はゆるめに探す
まずおすすめしたいのが、希望条件をゆるめにして探すことです。
これは通常の賃貸物件の部屋探しにおいても共通しますが、特に物件数の少ない「ペット可賃貸」物件では、希望条件をゆるめにすることが大切と言えます。
「希望条件を全て満たしていないが内見してみたら意外と良かった」と思うことは少なくありません。そういったチャンスを逃さないためにも、条件はゆるめにして部屋探しを行うようにしましょう。
「ペット可賃貸」物件を探す上では、特に以下の2つの条件をゆるめにすることをおすすめします。
- エリア(立地)
- 築年数
検討するエリアを広げていくと、それに比例して「ペット可」に該当する物件の数も多くなります。物件の選択肢を多くする意味でも、検討エリアの拡大はおすすめです。
次に築年数に関しても再考しましょう。家賃に関しては収入とのバランスの関係で譲れないことが多いですが、築年数はある程度妥協することができる部分であると言えます。
築年数が古くなるにつれて人気も家賃も下がっていく傾向にあるため、築年数をゆるめにして部屋探しを行うだけで、「予算内のお得な物件」に出会う可能性は高まります。
ちなみに、築年数と物件の状態は必ずしも関係するとは限りません。物件の状態は管理状況によって大きく左右されます。仮に築20年の物件でも、しっかりと管理が行き届いていれば築10年未満に見える綺麗な物件もあります。
大切なペットのためにも、希望条件を少しゆるめて探すようにすると良いでしょう
2.2 ペットの種類や頭数を確認する
もう一つの「ペット可賃貸」物件の探し方のコツは、あらかじめ飼育が許可されているペットの種類や頭数を確認することです。
物件ごとに飼育できるペットの種類や頭数などは定められています。部屋探しで無駄な時間を費やさず効率を高めるためにも、事前に飼育可能なペットの情報を確認するようにしましょう。
そのためにはできるだけ早い段階で、物件を紹介してくれる不動産会社の担当者に飼っているペットに関する情報を正確に伝えることも大切です。
引っ越し後にペットを飼う予定の方も、飼いたいペットの情報を事前に調べ、それを伝えておくようにしましょう。
爬虫類などの特殊なペットや大型犬などと一緒に住む予定の方は、特に注意が必要です。
確認すべき情報:種類・頭数・大きさ・体重など
2.3 周辺環境を確認しておく
最後に紹介する「ペット可賃貸」物件の探し方のコツは、周辺環境の確認です。
大切なペットを安全に無理なく飼うことができる環境かどうか、以下の点に注目するようにしましょう。
- 公園の有無(ペットの立ち入りの可否)
- 周辺の交通量(散歩時の安全性)
- ペットショップの有無や数
- 動物病院の有無や数
散歩の必要な犬を飼う方は、特に周辺環境の安全性はよく確認するようにしましょう。
ペットショップに関しては、現在はネットショッピングが発達していますので近くにあれば便利な程度ですが、動物病院の有無やその数については万が一に備えて必ず確認しておくことをおすすめします。
その他にも以下のような施設やお店の有無も、一緒に確認しておくと良いでしょう。
- ドッグランなどの施設の有無
- ドッグカフェなどのお店の有無
- ペットサロン
3. ペット可賃貸にかかる費用とは?
この項目では、「ペット可賃貸」物件を借りる上で気になる費用について解説します。
「ペット可賃貸」物件ならではの特徴がありますので、予期せぬ出費で戸惑ってしまうことがないように事前に把握しておきましょう。
3.1 初期費用
通常の賃貸物件と「ペット可賃貸」物件との費用面での主な違いには、初期費用が挙げられます。
「ペット可賃貸」物件は家賃が高く設定されていることが多いですが、同様に初期費用も高いことが一般的です。
敷金と礼金に関しては、地域差がありますので上記はあくまで目安になります。また、飼うペットの種類によっても金額が異なるケースがありますので注意しましょう、
一般的には「ペット敷金・ペット礼金」という形で、通常の初期費用の金額に1カ月分もしくは2カ月分を上乗せされることがほとんどです。
従って、「ペット可賃貸」物件を探す予定の方は通常よりも多めの費用がかかることを想定し準備しておくと良いでしょう。
ちなみに礼金は返却されませんが、敷金は退去時の修繕費用に充てられたあとに残りを返してもらえることが一般的です。
ただし、「ペット可賃貸」物件の場合は、敷金償却という特約があるケースがあります。
敷金償却
一般的には返却されない敷金のことを指します。敷金償却は、法律でその用途が決められていません。敷引、敷引特約、保証金償却とも呼ばれることもあります。
敷金償却は物件ごとに特定の金額が定められているケースが多く、通常の敷金とは異なり退去時に返却されないことが多いですので、契約前によく内容を確認するようにしましょう。
3.2 退去時にかかる費用
「ペット可賃貸」物件では、退去時にかかる修繕費用にも注意しましょう。
ペットと一緒に暮らすため、どうしても床やクロスを中心に傷や汚れの具合が大きくなる傾向にあります。それらの修繕費用はもちろん、脱臭などにかかる費用の負担も必要になり、通常の賃貸物件の退去時よりも高くなりがちです。
ただし、普段から傷や汚れに注意し対策を行っている場合は、その負担を抑えられるケースもあります。
ケースバイケースですので明確な金額をお伝えすることは難しいですが、どうしても気になる人は退去費用があらかじめ決められている物件もありますので、それを選ぶと安心できるでしょう。
4. ペットに優しい物件の特徴と探し方とは?
大切なペットと一緒に暮らすためには、住む人だけでなくペットにも優しい物件であることが理想です。
ここではペットに優しい物件を探す上で、知っておくと役立つ情報をお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
4.1 安全性の高い間取りを選ぶ
安全性の高さはペットに優しいのはもちろん、ペットを飼う人のストレスや心配も軽減し、快適な暮らしにつながるためとても重要です。
ペットに優しい物件かどうか、間取りを中心に以下の点を確認するようにしましょう。
- 部屋の階数
- 日当たりの良さ
- 床の材質や種類
- 十分なペットゾーンが確保できるか
- キッチンの扉の有無
- 玄関の広さと浴室へのアクセスの良さ
4.1.1 部屋の階数は低層階がおすすめ
ペットとマンションで暮らす場合は、万が一のことを考えて下層階の部屋を選ぶと良いでしょう。
何かの拍子にベランダや窓から落下してしまう可能性がまったくないとは言い切れません。
そんなときに、1階や2階であれば大切なペットが大怪我をしなくて済みます。
4.1.2 日当たりの良い方角の物件を選ぶ
ペットを快適に暮らすためには、日当たりが良い部屋かどうかも重要です。
犬や猫は健康促進のために、1日に30分〜1時間の日光浴が必要と言われています。
飼っているペットの健康のためにも、日当たりの悪い北向きの部屋を避けたり、周辺に日差しを遮る高い建物がない物件を選ぶようにしましょう。
4.1.3 掃除がしやすくペットの負担にならない床の材質や種類を選ぶ
物件を選ぶときには、床の材質や種類にも注目しましょう。
一般的な物件に多く採用されているフローリング床は、ほこりや汚れが付きにくく掃除がしやすいのがメリットですが、犬や猫にとっては滑りやすく硬い床であると言えます。
衝撃吸収性に優れたクッションフロアであれば、ペットの足腰にかかる負担を軽減できるだけでなく、防音性にも優れていますのでおすすめです。
床の素材や種類は見た目だけでは判断できないことがありますので、分からないときは不動産会社の担当者に確認するようにしましょう。
4.1.4 十分なペットゾーンが確保できるか
ペットとの暮らし方は人それぞれですが、ペットゾーンを明確に作りたい方はそれが叶う広さや間取りになっているかもチェックしましょう。
また来客時など必要に応じてケージの中に入れることも想定されますので、ペットがストレスを感じない大きさのケージを置く十分なスペースが確保できるかどうかも大切です。
4.1.5 キッチンの扉の有無
ペットにとってキッチンは、火や調理器具、また動物に適さない食材や調味料などが多くある危険な場所です。
キッチンに扉があるかどうか、また無い場合はペット用のフェンスなどが設置できるか、大切なペットを危険にさらさないためにもしっかり確認しましょう。
4.1.6 玄関の広さと浴室へのアクセスの良さ
ペットが犬の場合は、散歩帰りに足洗い場となる浴室の位置を確認しましょう。
玄関のすぐ近くに浴室がある場合は手間がかからず便利です。
また玄関を確認するときには、散歩に使うリードなどの道具を保管できる収納があるかどうかや、ペットと一緒に出入りするのに十分な広さがあるかも一緒に確認すると良いでしょう。
4.2 動物病院や公園などの周辺環境が整っている
ペットに優しい物件を探すときには、室内だけでなく周辺環境が整っているかどうかも事前に確認することもおすすめします。
すでに「周辺環境を確認しておく」の項目でもお伝えしましたが、確認するのは、動物病院や公園の有無、またペットショップや周辺道路の交通量などです。
特に動物病院に関しては、病気や怪我などの緊急事態のときにすぐに連れていける位置にあるのが望ましいでしょう。
動物病院によっても設備などに違いがありますので、インターネットなどで規模や対応可能な治療内容を事前に確認しておくと安心です。
4.3 ペットを飼っている人におすすめの設備
「ペット可賃貸」物件に備えられている設備にも注目しましょう。
ペットを飼う上で以下のような便利な設備があれば、ペットにも優しく、より快適で便利な生活を送ることができますのでおすすめです。
4.4 ペット共存型マンションへの入居
ペットに最も優しい「ペット可賃貸」物件は、ペットと一緒に暮らすことを前提に設計、建築されたペット共存型マンションです。
ペット共存型マンションであれば、先ほど紹介したような設備が充実しており、ペットに優しいだけではなく、飼い主にとっても便利で快適に過ごすことができます。
犬だけではなく、ネコに特化しキャットタワーやキャットウォークなどの設備も備えたペット共存型賃貸マンションなどもあり、ペット好きの方にとっては検討する価値があると言えるでしょう。
5. ペット可賃貸物件を借りるときの注意点とトラブル対策
では最後に、「ペット可賃貸」物件特有のよくあるトラブルとその対処法、また契約時に注意すべき点について解説します。
5.1 よくあるトラブルは「音・臭い・汚れ」
マンションなどの集合住宅でペットと一緒に暮らす場合は、他の入居者の迷惑にならないように注意する必要があります。
よくあるトラブルは主に、「音・臭い・汚れ」に関することです。
以下にトラブルの紹介と対策をまとめましたので、確認してみてください。
トラブル内容 | 対策 | |
音 | ペット足音や鳴き声がうるさい | 床に防音マットやカーペットを敷く躾(しつけ)を行い、改善しない場合は専門家に依頼する |
臭い | ペットから不快な臭いがする排泄物の処理が不適切で臭う | ペットを清潔な状態に保ち体臭予防する空気清浄機などを利用する排泄物はこまめに捨てる |
汚れ | 共有スペースを足跡や排泄物で汚す | 共用スペースでは抱きかかえて移動する汚してしまった場合はその場で清掃する |
上記以外にも、許可されていない動物を飼ってクレームになったり、他の入居者やそのペットに噛みついてしまいケガをさせてしまうことなども挙げられます。
ペットは悪気があってやっているわけではありませんので、飼い主がしっかりと適切に対応し、他の入居者や大家さんに迷惑をかけないようにすることが大切です。
できるだけトラブルをなくし心配を軽減したい場合は、設備も整い、かつ他の入居者の理解の得られやすいペット共存型マンションへの入居をおすすめします。
5.2 契約内容はに細かく確認すること
「ペット可賃貸」物件でのトラブルを極力さけるためには、契約時にしっかりと定められたルールや契約内容を理解することが非常に大切です。
ペット飼育に関するルールから、敷金、礼金、違約金などの金銭に関する内容まで、知っておくべき内容は賃貸借契約書や重要事項説明書に記載されています。
契約を結ぶ前には不動産会社の宅地建物取引士である担当者が、重要事項説明を行ってくれますので、そのときに不明な点があれば遠慮なく質問するようにしましょう。
【特に確認すべき点】
- 飼育が許可されているペットの種類と頭数
- 敷金償却の有無
- ペット飼育に関するルールや違反時の違約金
- 退去時の原状回復義務の範囲
- ペットによる設備破損などの修理負担義務の範囲や有無など
ペット飼育に関するルールが明確化されていない場合や書面で渡してもらえない場合は、入居後にペットに関する何らかのトラブルが発生した場合に、責任の所在が曖昧になり揉めてしまう恐れもあります。
それを避けるためにも契約前に書面で受け取れるように依頼してから契約するようにしましょう。
6. まとめ
今回はペットと一緒に住むことができる「ペット可」の賃貸物件について解説しました。
引っ越しを機にこれからペットを飼いたいと考えている方や、すでにペットを飼っている方で引っ越し先を探している方は、ぜひこの記事を参考にしていただき、部屋探しに役立ててみてください。
弊社シンシアでは、ペットと一緒に暮らせる賃貸物件の紹介にも力を入れております。
大切なペットと新生活を安心して快適にお過ごしいただけるように全力でサポートさせていただきますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。