賃貸のフリーレントとは?メリットや入居時の注意点を確認しよう!
公開日:2023年04月22日 最終編集日:2023年06月22日
目次
- 1 賃貸のフリーレント物件とは
- 2 フリーレント物件はなぜ家賃が無料になるの?
- 3 フリーレント物件のメリット
- 4 フリーレント物件のデメリットと注意点
- 5 フリーレントを付けてもらう交渉はできる?
- 6 フリーレント物件の探し方
- 7 まとめ
フリーレント物件とは、1ヶ月や2ヶ月など、一定期間の家賃が無料となる物件のことです。
この記事では、フリーレント物件の概要やメリット・デメリット、物件の探し方などを紹介しています。また、家賃が無料になる理由や交渉次第でフリーレントをつけてもらえるのかといった点も取り上げているため、ぜひ参考にしてください。
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1 賃貸のフリーレント物件とは
賃貸のフリーレント物件とは、入居してから一定の期間は、家賃が無料となる物件のことです。1〜2ヶ月無料となるケースが一般的ですが、物件によっては3ヶ月以上無料となるものもあります。
このような方法は、古くから事務所やテナントなどの賃貸において使用されてきた契約形態です。アパートなどの居住用物件では、2000年代に入ってから少しずつ導入されるようになりました。
フリーレント物件は、入居費用を抑えたい人におすすめの契約形態です。
例えば、家賃10万円の部屋に2年契約で住むことになったとします。この物件で、2ヶ月のフリーレントがあれば、実際に2年間で支払う家賃は220万円となり、1ヶ月あたりの家賃は実質的には約9万1,000円です。家賃に毎月1万円近くの差が生まれることを考えると非常にお得だといえるでしょう。
2 フリーレント物件はなぜ家賃が無料になるの?
フリーレント物件は、借主にとって魅力的な契約形態ですが、なぜ無料になるのでしょうか。
結論から言うと、空室となっている部屋を早めに埋めるためです。魅力的な条件を提示することで、大家は早めに部屋を埋め、安定した収入を得たいと考えているのです。
空室を埋める方法としては、家賃の引き下げもあります。しかし、家賃を引き下げてしまうと、既存の入居者との間に不公平が生じるため、家賃の減額を要求される恐れがあります。収入自体もが減ってしまうため、大家にとってはリスクが大きいといえます。
一方で、フリーレントであれば、一時的には収入が減るものの、家賃を減額するわけではなく、長期的に見ると収入も安定しやすいため大家にとってもメリットがあります。
3 フリーレント物件のメリット
フリーレント物件にはさまざまなメリットがあります。ここでは、具体的なメリットを紹介します。今まさに部屋探しをしている最中の人、フリーレント物件に興味のある人はぜひ参考にしてください。
3.1 初期費用が安くなる
1番のメリットともいえるのが、引っ越す際の初期費用を抑えられる点です。賃貸物件の場合、賃貸借契約を結ぶと以下のような費用が発生します。
- 敷金
- 礼金
- 仲介手数料
- 入居月の日割り家賃
- 前払い家賃
- 保証料 など
フリーレント物件であれば、入居月の日割り家賃と前払い家賃が発生しません。初期費用の負担は決して小さくないことを考えると、大きなメリットといえるでしょう。
3.2 二重家賃が発生しにくい
一般的な賃貸物件の場合、入居のタイミングで現在の部屋との間で二重家賃が発生しやすくなっています。
一方で、フリーレント物件であれば、最初のうちは家賃が発生しないため、二重家賃になりません。そのため、二重家賃が発生しないように退居・入居のタイミングを細かく考えるといった手間も発生しないでしょう。
3.3 余裕のある引っ越しができる
二重家賃が発生しないこととも関連しますが、フリーレント物件は比較的余裕を持って引っ越しをすることができます。
例えば、家賃が発生しない間に、自分たちで荷物を運び、少しずつ引っ越しするといったことも可能です。また、日程に余裕ができ、引っ越し業者も手配しやすくなります。
4 フリーレント物件のデメリットと注意点
フリーレント物件には、メリットだけでなくデメリットも存在します。ここでは、具体的なデメリットを紹介します。メリット・デメリットそれぞれを理解したうえで、フリーレント物件の利用を検討してみてください。
4.1 短期間での解約は違約金が発生する
フリーレント物件では一般的に、「短期違約金」が設定されています。
これは、短期間で解約をすると違約金が発生するというものです。物件によって期間は異なりますが、1〜2年で設定されているケースが多くなっています。
短期間で引っ越す可能性がある場合、費用負担がかえって大きくなる恐れがあるため注意してください。
4.2 管理費・共益費はかかることが多い
フリーレント物件は、家賃こそ一定期間不要となりますが、その期間でも管理費や共益費は発生するケースが多くなっています。
物件によって家賃に管理費・共益費が含まれているケース、含まれていないケースがあるため、契約前に確認しておきましょう。
4.3 契約の更新月に気をつける
フリーレント物件は、最初のうちは家賃こそ発生しませんが、賃貸借契約自体はこの期間も有効であるため、契約の更新月に注意してください。
例えば、4月と5月は家賃がなく、6月から支払う場合、契約自体は4月から始まっているため、契約更新月は4月となります。日付を間違えないように覚えておきましょう。
5 フリーレントを付けてもらう交渉はできる?
気になる物件にフリーレントをつけてもらいたいと考える人は多いのではないでしょうか。ここでは、交渉次第でフリーレント物件にしてもらえるのかどうかを解説します。
5.1 不動産業界の閑散期を狙う
不動産業界の閑散期を狙うことで、フリーレント交渉に応じてもらえる可能性があります。
不動産業界における閑散期とは、4〜7月、10〜12月とされています。これらの期間は、進学や就職、異動などで部屋を探す人が少ないため、空室が発生している部屋の大家の中には、条件を緩めてでも部屋を埋めたいと考える人もいるでしょう。
5.2 契約の意思があることを伝える
内見を終えた契約直前となるタイミングで、「フリーレントなら契約します」と伝えることで交渉するケースもあります。契約直前であり、不動産会社や大家としても契約が欲しいという状況であれば、交渉できる可能性があります。
5.3 人気物件は交渉に応じてもらえない可能性が高い
交渉次第でフリーレントを付けてもらえることもありますが、人気物件はそもそも交渉に応じてもらえない可能性が高いため注意してください。
人気物件の場合、わざわざフリーレントにしなくても入居希望者が見つかりやすいためです。駅から近い部屋、角部屋、築年数の浅い部屋など、条件面での人気が高い部屋は難しいと考えておきましょう。
6 フリーレント物件の探し方
フリーレント物件は、不動産情報ポータルサイトで探すことができます。サイトによっては「フリーレント物件特集」をしているケースもあります。
また、物件の条件としてフリーレントを設定して検索できるため、地域や間取りなどの条件を絞ったうえで探すことも可能です。
そのほかにも、不動産会社によっては店頭に「フリーレント物件あります」といった宣伝をしていることもあるため、店舗に直接行ってみるのも1つの方法です。
7 まとめ
今回は、フリーレント物件の概要やメリット・デメリット、探し方などについて解説しました。
フリーレント物件とは、入居してから一定期間、家賃が無料となる物件のことです。二重家賃が発生しにくく、引っ越す際の初期費用を抑えられるといったメリットがあります。交渉次第でフリーレントを付けてもらえる可能性はありますが、全ての物件がそうではないため注意してください。