注目を集める超富裕層向け住空間。究極のラグジュアリーを提供する「ホテルブランデッドレジデンス」とは?

公開日:2022年09月07日   最終編集日:2022年09月07日

注目を集める超富裕層向け住空間。究極のラグジュアリーを提供する「ホテルブランデッドレジデンス」とは?
Facebook Twitter Hatena Blog LINE Pinterest

目次

近年、超富裕層向けの住空間である「ホテルブランデッドレジデンス」が注目を集めています。「ホテルブランデッドレジデンス」とは日本ではあまり馴染みのない不動産物件形態ですが、日本国内で広がりを見せつつあります。
今回は、「ホテルブランデッドレジデンス」の特徴や歴史、日本で開業予定の物件をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

1. ホテルブランデッドレジデンスとは

ホテルブランデッドレジデンスとは

世界的に有名なブランドホテルに併設されたマンションに住むことができるものを「ホテルブランデッドレジデンス」と言います。ブランドホテルには、ジムやスパなどホテル特有の施設があり、レジデンスにお住まいの方は、利用することが可能です。
「ホテルブランデッドレジデンス」は、日本ではそれほど浸透しておらず、建物も限られた数しかありません。現在は、「ホテルブランデッドレジデンス」がリゾート地に多く立地していますが、今後は都市部にも増え、超富裕層に人気が出てくると予想されます。
「ホテルブランデッドレジデンス」の名前の由来を見ていきましょう。

1.1 世界的なラグジュアリーホテルの名前を冠したレジデンス(区分所有建物)

「ホテルブランデッドレジデンス」は、世界的なラグジュアリーホテルの名前を冠したレジデンス(区分所有建物)という意味があります。
区分所有建物とは、構造上区分され、独立して居住の用途に供することができる数個の部分から構成されている建物のことです。「ホテルブランデッドレジデンス」は、先述の通り、高級ホテルに併設されたマンションと理解するとわかりやすいでしょう。
高級なマンションとの違いは後述の「億ションとは何が違うのか」という項目で詳しく解説しますが、主にサービス面やブランドの観点で違いがあります。「ホテルブランデッドレジデンス」の特徴を見ていきましょう。

1.2 ホテルブランデッドレジデンスの特徴

「ホテルブランデッドレジデンス」は、ホテルの施設やサービスを利用できる特徴があります。「ホテルブランデッドレジデンス」は、多くの物件がホテルに併設されており、高級感あふれる空間で過ごすことが可能です。
有名なホテルは居室にもこだわりがあり、カーテンからマットまで高級な素材で作られています。ホテルだけでなく、レジデンス部分も高級感のあるインテリアが採用されています。


「ホテルブランデッドレジデンス」に住む場合、賃貸や分譲として売り出されているものに居住することになります。その他にもリゾート地の物件を別荘として利用したり、東京に居住したりするために購入するケースが考えられるでしょう。

1.3 世界の富とともに成長してきた歴史

「ホテルブランデッドレジデンス」は世界の富とともに成長してきた歴史があります。昔から超富裕層が住んでいたということです。
世界で初めて「ホテルブランデッドレジデンス」が登場したのは1927年です。アメリカのニューヨーク市の中心地区にあるマンハッタンにシェリーネザーランドホテルが登場したことが始まりと言われています。
1980年代半ばにフォーシーズンズホテルが登場し、1988年には、アマンホテルグループが進出し、多くの人に認知されるようになりました。


日本で最初の「ホテルブランデッドレジデンス」は2016年に開業された「アマネム」です。
世界で「ホテルブランデッドレジデンス」が認知されてから、30年ほど経ちますが、日本で認知されるようになったのは、6年程前ということになります。
現在は、東京都にも建設されていますが、昔は観光地を中心に別荘として利用されていました。

1.4 気になる分譲価格はいくら?

「ホテルブランデッドレジデンス」は、超富裕層向けの不動産物件ですが、住むためにはどれくらいの費用が必要か気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
賃貸のケースでは、88万円が相場となっており、分譲の場合は、3億円から4億円となっています。間取りや立地によって、費用に差がありますが、最高級ハイグレードの間取りだと12億円ぐらいかかるところもあります。


「ホテルブランデッドレジデンス」は、サブスクリプションで1ヶ月程住むことができるものがあります。例えば、帝国ホテルの「サービスアパートメント」だと、30泊で36万円です。
人気の「ホテルブランデッドレジデンス」は、予約の受け付け後に完売になる可能性もあるため、気になる方は定期的に確認しましょう。

2. 共用施設を豊富に備えた億ションと何が違うの?

共用施設を豊富に備えた億ションと何が違うの?

「ホテルブランデッドレジデンス」は、富裕層向けの住環境ですが、共用施設を豊富に備えた億ションとの違いを解説します。「ホテルブランデッドレジデンス」にしかない魅力も数多くあります。
「ホテルブランデッドレジデンス」は、日本人よりも外国人が住むケースが多く、グローバルに対応しているところも多いです。例えば、翻訳してくれる人やコンシェルジュが滞在することが挙げられます。
ホテルブランデッドレジデンスと億ションの違いについて詳しく見ていきましょう。

2.1 建物構造や仕様に大きな違いはない

建物の構造や仕様は、ホテルブランデッドレジデンスと共用施設を豊富に備えた億ションに大きな違いはありません。専用エントランスやエレベーター、ゲスト用のバスルームやメイドルームの有無など居室内のレイアウト配分が異なる点と言えます。
日本人は、建物の品質や機能面を重要視し、物件価格に見合った仕様や機能を盛り込もうとします。そのため、高額な家賃がかかる物件は建物構造や使用に大きな差はないでしょう。

2.2 一流ホテルが提供するグローバル水準のサービス

ホテルブランデッドレジデンスと億ションの違いは、一流ホテルが提供するグローバル水準のサービスです。富裕層は、施設やサービス面でも高い水準を求める傾向にあります。
ホテルブランデッドレジデンスで求められる要素を見ていきましょう。


1.コンシェルジュ
2.移動方法
3.メイド(清掃)
4.セキュリティ
5.ウェルネス施設
6.買物代行
7.美食サービス


ホテルブランデッドレジデンスで求められる要素の一つ目は、「コンシェルジュ」です。
「コンシェルジュ」は、予約が困難なレストランやスポーツ観戦などの予約を行うことが役割となります。


二つ目は、移動方法。富裕層の方々は、国内外問わずに仕事などで移動をする機会が多いです。各地の空港間のスムーズな移動が求められ、ガイド資格を所有している観光運転手サービスのニーズも高い傾向にあります。


三つ目は、「清掃」です。清掃をしてくれるメイドを連れていることも多く、メイド専用の部屋が求められることもあります。託児サービスや子供が楽しめる場所があることも重要です。


四つ目は、「セキュリティ」などの安全性です。富裕層の方は重要なポストの職に就いていることも多く、セキュリティや安全性の高さ、プライバシーの確保が求められます。ホテルブランデッドレジデンスで働くスタッフにも求められる能力でしょう。


五つ目は、「ウェルネス施設」です。健康志向に注目する人が増えており、ライフスタイルでも求められます。ホテルブランデッドレジデンスでは、トレーニング施設が利用できるところもあります。


六つ目は、「買物代行」です。食料の補充やプライベートの買物を依頼するサービスとなっています。


七つ目は、「美食サービス」です。遠隔リゾート地になると、外食できる場所が限られてきます。
ホテルブランデッドレジデンスは、星付きレストランが併設されている物件もあるため、利用することも可能です。ステータスやブランドを象徴するような施設が重宝されるでしょう。

2.3 世界的なブランドを冠にかかげることで高い付加価値と希少性が生まれる

ホテルブランデッドレジデンスは、世界的なブランドを冠にかかげることで高い付加価値と希少性が生まれます。
先述の通り、日本は、費用に見合ったサービスを求めますが、海外では考え方が異なります。建物そのものを重要視するのではなく、立地やブランド、ステータス性など存在が唯一無二であることがポイントです。

2.4 レンタルプログラムとは

レンタルプログラムとは、レジデンス部分の購入者が自ら居住するのではなく、ホテルの客室として使用させることで対価を貰うことです。費用は、固定額か収益と費用を踏まえた一定の計算により算出することになります。
レジデンス部分をレンタルプログラムでホテルの客室として活用する場合は、旅館業法上の許可が必要です。レンタルプログラムでは、マンション管理法や不動産特定共同事業法、金融商品取引法にも注意しなければなりません。

3. 日本のホテルブランデッドレジデンス

日本のホテルブランデッドレジデンス

日本のホテルブランデッドレジデンスは、どこにあるのかを知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
日本で有名なホテルブランデッドレジデンスを4つと開業予定のホテルブランデッドレジデンスを2つご紹介します。

3.1 アマネム(伊勢志摩)

アマネム(伊勢志摩)

参照:GQ Japan

「アマネム(伊勢志摩)」は、サンスクリット語で「平和」を意味する「アマン」と日本語の「喜び」を意味する「ネム」から成り立っています。「アマネム(伊勢志摩)」の特徴は、三重県伊勢志摩ならではの日本料理を楽しむことができ、ミネラルを豊富に含んだ温泉で活力をもらえることです。
「アマネム(伊勢志摩)」は、先述の通り、日本で最初に分譲住戸を設けたホテルブランデッドレジデンスと言われています。

3.2 フォーシーズンズホテルレジデンス京都

フォーシーズンズホテルレジデンス京都

参照:株式会社 久米設計

「フォーシーズンズホテルレジデンス京都」は、京都市東山区にあり、「フォーシーズンズホテル京都」に併設されています。建物は、地上4階、地下3階となっており、低層ホテルであることが特徴的です。ホテルの客室は123室、レジデンス部分は57室となっています。


スパトリートメントや天井の高い2層吹き抜けの解放感溢れるラグジュアリープールなど充実した施設を利用することが可能です。その他にも、ミシュランガイドで高評価を得た寿司の名店や真の美食を追求したダイニングもあります。
価格は、4億6,739万千円から7億5,442万千円となっています。

3.3 パークハイアットニセコ花園レジデンス

パークハイアットニセコ花園レジデンス

参照:ワールド オブ ハイアット

「パークハイアセットニセコ花園レジデンス」とは、北海道虻田郡倶知安町にある「パークハイアセットニセコ花園」に併設しています。スキーを楽しまれる方は、ゲレンデに面したお部屋がおすすめです。
レジデンスの中でも、半数は個人の別荘として利用されており、貸し出しはされていません。「パークハイアセットニセコ花園レジデンス」は人気が高く、新規分譲は完売しており、中古市場に出回っている物件を購入するしかない状態となっています。

3.4 ザ・パーク・レジデンシィズ・アット・ザ・リッツ・カールトン東京

ザ・パーク・レジデンシィズ・アット・ザ・リッツ・カールトン東京

参照:レジデントファースト株式会社

「ザ・パーク・レジデンシィズ・アット・ザ・リッツ・カールトン東京」は、東京都港区赤坂に位置し、都営大江戸線の六本木駅から徒歩4分と好立地な条件です。
ラウンジやコンシェルジュ、フィットネスなどの施設も充実しています。1階には、優美で上質なデザインのインテリアがある「ザ・リビング・ルーム」が用意されており、15階の「ザ・パーク・ラウンジ」では出張料理も楽しむことが可能です。
「ザ・リッツ・カールトン東京」が運営する高級賃貸タワーマンションであり、分譲はされていません。

3.5 2023年開業予定 アマンレジデンス東京

 2023年開業予定 アマンレジデンス東京

参照:スムログ
森ビルとラグジュアリーホテルブランドのアマンが組んで虎ノ門麻布台プロジェクト「Modern Urban Village」で進めている物件が「アマンレジデンス東京」です。アマンの姉妹ブランドの「ジャヌ東京」も建設予定です。ラウンジやプライベートダイニングルーム、スパなど多数の施設を設置する予定です。
「アマンレジデンス東京」は2023年に開業予定となっています。

3.6 2024年開業予定 Brillia Tower 堂島

2024年開業予定 Brillia Tower 堂島

参照:東京建物株式会社

「Brillia Tower 堂島」は、東京建物株式会社とFour Seasons Hotels & Resortsとが共同した日本初の分譲マンションです。2024年5月に開業予定で、地下1階、地上49階建てとなっており、高さが約195mのタワーマンションです。
最上階には、ラウンジやパーティールームなどの施設を完備する予定で、エントランスには警備員を配置し、充実した施設を実現します。

4. まとめ

「ホテルブランデッドレジデンス」の特徴や歴史、日本で開業予定の物件をご紹介しました。「ホテルブランデッドレジデンス」は、ホテルの施設やサービスを利用できるため、超富裕層に注目されています。日本ではまだまだ馴染みがない「ホテルブランデッドレジデンス」ですが、今後は都市部でも発展すると予想されます。

RENT

高級賃貸物件を借りる

BUY

高級中古マンションを買う