リースバックとは?メリット・デメリットと後悔しないためのポイントを解説!

公開日:2023年12月29日   最終編集日:2023年12月29日

リースバックとは?メリット・デメリットと後悔しないためのポイントを解説!
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目次

「リースバック」は、マイホームを持っている人ができる資金調達方法です。短い期間で資金を集めなければならない状況に陥っている人に「リースバック」は向いているでしょう。
今回は、リースバックの特徴やメリット、デメリットを解説します。リースバックの利用は、注意しなければならない点も多く、後悔しないためのポイントもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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1. リースバックとは?仕組みと特徴

リースバックとは?仕組みと特徴

住宅の購入は一生に一度の大きな買い物であり、購入後は一生住み続けるイメージをお持ちの方も多いでしょう。
「リースバック」という単語を聞いたことのない人もいるかもしれません。住宅ローンを支払えない状況になってしまった場合も役立つ情報となっており、仕組みや特徴を詳しく学んでいきましょう。

1.1 リースバックとは?

「リースバック」とは、「セールアンドリースバック」と呼ばれ、自分が住んでいる家を売り、自分で借りて住むことです。どうして自分が所有している家を売って、わざわざ賃貸物件として借りるのか理由が知りたい方もいるかもしれません。
先述の通り、資金調達が目的であり、「住宅ローンの支払いが困難だけれど、今の家に住み続けたい方」や「老後資金が不足しているけれど、引越しをしたくない方」に支持されています。


その他にも、「まとまった資金が必要だけれど、引越しが嫌で家の売却ができない方」もいます。共通して言えるのは、今の住み慣れたマイホームに住み続けたい点です。
「リースバック」するには、専門の不動産会社に依頼しなければなりません。仕組みや特徴を知っておきましょう。

1.2 リースバックの仕組みと特徴

リースバックの仕組みや特徴は、自分の家を売った後に自分で家を借り戻せる点です。順序を詳しく見ていきましょう。


1. リースバックを活用する人は、家を売る
2. リースバック事業者は、金額を一括で支払う
3. リースバックを活用する人と業者で賃貸借契約を締結する


リースバックで行われるやり取りでは、売主がリースバック利用者であり、買主はリースバック事業者や不動産会社になります。リースバックの利用者は、家が売れると資金調達ができる利点があり、事業者は家を買い取った後に賃貸など不動産の収益を得られる利点があります。
リースバックを活用する場合は、市場価格よりも安い金額になるケースがあるのを覚えておきましょう。

2. リースバックのメリット

リースバックのメリット

リースバックを活用すると、まとまった資金を入手できるのに加え、売却した後も住み続けられる点は嬉しいポイントです。
新しい環境や引越しが苦手な人もいるでしょう。リースバックであれば、売却後も住み続けられて、安心感があります。その他にも、さまざまなメリットがあり、詳しくご紹介します。

2.1 売却後も自宅に住み続けられる

自分の家を売却した後も自宅に住み続けられる点がリースバックのメリットです。ご近所づきあいで培ってきたコミュニティから外れなくてもすむ点は魅力的です。住宅を購入したにも関わらず、売却して、他の賃貸物件に住むと、詮索されるケースもゼロではありません。


一般的に家を売却すると、所有権が他の人に渡された時点で、家から退去する必要があります。住むところを確保する場合、引越し費用がかかり、新たな場所でご近所づきあいが始まるでしょう。
特に小さなお子様がいらっしゃるご家庭だと周りの人との付き合いが重要であり、売却理由など知られるのが避けられる点は嬉しいです。

2.2 まとまった資金を短期間で調達できる

一般的に家を売却する場合、購入してくれる人を探すのに時間がかかり、すぐに売却できる訳ではありません。仲介会社を通したとしても、次の買い手が見つかるまで半年かかるケースも考えられます。
まとまった資金を短期間で調達できるのが、リースバックのメリットです。リースバックによって、入手できた資金は、老後の資金や住宅ローンの返済に充てたり、自分の希望する用途で資金が使えます。

2.3 住宅の維持のかかるランニングコストが軽減する

家を購入すると支払うのは、住宅ローンだけではありません。固定資産税や家の修繕費など住宅を維持するのにランニングコストがかかります。
リースバックだと住宅の維持にかかるランニングコストが軽減します。賃貸物件として住み、初期費用はかかりますが、毎月の家賃の支払いだけで済み、税金や修繕費などを支払い続けていくのを考えると負担は少ないでしょう。

2.4 住宅ローンを早期に完済できる

社会情勢の影響を受け、住宅ローンを支払えなくなってしまった人もいます。住宅ローンが支払えなくなると、家が競売物件として出され、強制的に退去させられる可能性があります。
リースバックをすると、強制的に退去させられず、賃貸物件として引越しをしなくても住み続けられるでしょう。資金調達で得られた費用で住宅ローンを早期に完済するのも可能です。

2.5 将来的に買戻しができる

条件によっては、将来的に買戻しが可能です。不動産売買をするときは、買戻し特約を付けるようにしましょう。買戻し特約とは、売主が一定の期間の後に契約の費用と売買代金を返還して、家を買い戻せるものです。
一般的には、家を売ると買い戻すのは困難ですが、リースバックだと将来的に買戻しができる点がメリットです。

3. リースバックのデメリット

 リースバックのデメリット

リースバックは、メリットばかりではなく、デメリットもあります。リースバックは、金銭面で得をするイメージがありますが、損をするケースもゼロではありません。リースバックのデメリットを5つ見ていきましょう。

3.1 売却価格は相場よりも安くなる傾向にある

リースバックを活用する場合、相場よりも安くなる傾向にあります。リースバック業者からすると利益を出すには、家の売買価格とその後の家賃収入が関係してきます。家を安く購入し、高い家賃収入を得られるのが理想です。
家の売却価格が高ければ高いほど良いと思われている方もいるかもしれません。家賃が高いケースも考えられるので、家の売却価格と比較して検討するのがおすすめです。

3.2 家賃の支払いが発生する

リースバックで自宅を売ったとしても、その家に住み続けるには、家賃を支払わなければなりません。一時的に資金を得たとしても、長期的に見ると家賃の負担によって、想像以上の効果が得られないケースも考えられます。賃貸物件に住むため、家賃が上昇するリスクにも注意する必要があります。万が一、家賃が支払えなければ、退去となるでしょう。

3.3 契約期間に制限があることが多い

契約期間に制限があることが多い点がデメリットです。リースバックで用いられる契約は、定期借家契約です。契約で定めた期間だけ住める定期借家契約だと、更新する旨を伝えた後に双方の合意がなければ住み続けられません。
期限を決めずに長期的に住み続けたいとお考えの方は、普通借家契約のプランを選ぶようにしてください。

3.4 自分の所有資産ではなくなる

リースバックをすると、家が自分の所有資産ではなくなります。家の所有権は、リースバックの事業者など買取業者になり、自由にリノベーションやリフォームができなくなります。リースバックした家をリノベーションしたい場合は、所有者に許可が必要です。家を購入して所有資産だったときは、自分の希望通りにクロスの張り替えができていましたが、許可がないとできなくなってしまう点がデメリットです。

3.5 オーバーローンの場合は利用できない

オーバーローンの場合は、リースバックの利用ができません。住宅ローンの残債よりも買取の価格が低いと、住宅ローンが完済できなくなります。住宅ローンが完済できないと、抵当権が移動できません。抵当権とは、住宅ローンを組むのに家や土地に金融機関が設定する権利です。住宅ローンの残債よりも買取の価格が低かったとしても、足りない費用を他の方法でまかなえれば、リースバックもできるでしょう。

4. リースバック以外の資金調達方法

 リースバック以外の資金調達方法

資金調達方法は、リースバックだけではありません。似た方法で、「リバースモーゲージ」や「不動産担保ローン」があります。「リバースモーゲージ」や「不動産担保ローン」の特徴をご紹介します。

4.1 ①リバースモーゲージ

リバースモーゲージとは、家を担保にして金融機関からお金を借りる資金調達方法です。55歳以上などシニア向けのローンとなっています。リースバックと似ている点は、家に住み続けられる点です。


融資のため、返済義務がありますが、契約期間中は元金の返済をせずに済み、利息を支払います。契約期間中に支払わなかった元金は、契約期間の終了や契約者が亡くなった場合に家を売り、それで得た金額で返済します。
リバースモーゲージとリースバックの違いは、資金調達で得たお金の使い道に制限がある点です。リバースモーゲージの方がお金の使い方に厳しい点を覚えておきましょう。

4.2 ②不動産担保ローン

不動産担保ローンは、不動産を担保にしてお金を得る資金調達方法です。不動産担保ローンの活用後は、元本と利息を支払っていきます。リースバックやリバースモーゲージと似ている点は、家に住み続けられる点です。
リースバックと不動産担保ローンの違いは、所有権があるかないかです。不動産担保ローンの家の所有権は、本人のまま移転されません。

5. リースバックを利用する時の契約のポイント

リースバックを利用する時の契約のポイント

リースバックを利用する時の契約のポイントは、自分に合った会社と契約する点です。複数の会社を比較し、サービス内容を確認して選ぶようにしてください。

5.1 複数の会社に見積りを依頼する

リースバック会社の価格の設定が正しいかどうかわからない方も多いでしょう。複数の会社に見積もりを依頼すると、適正な金額が判断できるようになります。
リースバック業者1社だけでは、希望通りにいかないケースもあるかもしれません。複数のリースバック会社を比較すると、良い条件でリースバックを利用できるでしょう。

5.2 契約書の内容を確認する

リースバックを利用するにあたって、後悔しないためには、契約書の内容を確認するのが重要です。口約束で自分の希望する条件を契約したはずなのに、契約書に記載されていない可能性も考えられます。
例えば、「ずっと住み続ける予定だったのに、解約を求められたケース」や「買戻しをする予定だったのに買戻しができないようになっているケース」などがあります。
トラブルにならないようにするためにも、契約書の内容を何度も確認するようにしてください。

5.3 将来的に買い戻しが可能か確認する

お金に余裕ができて、将来的に買戻しができるような状態になったときに買戻しを断られる可能性があります。契約書に買戻しの記載がされていないと、高額な買戻し金額を提示されるかもしれません。
契約書を確認して、買い戻しについての相違がないかを今一度確かめるようにしましょう。

6. まとめ

リースバックの特徴やメリット、デメリットを解説しました。リースバックは、資金が不足しているときに資金調達ができるメリットがありますが、自分の家の所有権を失ってしまい、不便に感じるデメリットもあります。リースバックを利用するときは、慎重に判断するようにしましょう。

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