タワーマンションの定義と高層マンションとの違い

日本の法律上「何階以上」という規則はありませんが、一般的には20階以上のマンションのことを言います。建築基準法では建物の高さについての基準を設けており、高さ60ｍ以上の建築物を「超高層建築物」と定めています（建築基準法20条１項一号）。

高さ60mを階数で表すと、だいたい20階程度となりますので、高さ60m以上、階数でおよそ20階建て以上の住居用建築物であると考えて良いと思います。建築基準法では、高さ60m以上の超高層建築物を対象に、建物の構造耐力についてかなり厳しい基準を設けております。仮に100ｍ以上になると、消防法によって緊急時用のヘリポート設置義務などがあります。タワーマンションと高層マンションの違いは、「高さ」と「階数」になります。一般的な高層マンションは高くても40〜45m（14〜15階くらい）程度なので、タワーマンションとは区別することができます。また、「14〜15階を超える建物には非常用エレベーターを設置する」と建築基準法で定められています。

タワーマンションに住むメリットや魅力

眺めがいい事です

タワーマンションの周りには遮るものがまずないので、眺望が良いという事で、多くの人気を集めています。特に良いのが夜景を部屋から満喫でき、豊かな気分を味わう事が出来ると思います。また、夏は部屋から花火が見えるタワーマンションもあります。

敷地が広いです

タワーマンションは、構造上広い敷地に建てられます。狭い範囲に高く積み上げる事ができない為、基本的にタワーマンションの敷地自体も広くなり、「かなりゆったりとした空間」が生まれます。エントランスやエレベーターホールなどの普段利用する共用エリアもゆとりを感じる事の出来る作りになりますので、敷地が広い事で様々な商業施設や子育てに関する施設などが入るケースもあります。また、敷地の一部を開放する事で様々な規制を緩和してもらえる総合設計制度があり、タワーマンションの多くがこの制度を利用して建設されています。公開されている空地には、緑が植えられたりベンチが置かれたりするなど、公園のように整備されることが多く、居住者にとっても憩いの場となっていますし、近隣住民にとっても圧迫される建物ではなく、地域住民に寄り添う事に繋がります。

こうしたスペースが敷地内にあるというのは広い場所に建てられるタワーマンションならではのメリットといえ、低層階であってもその良さを味わうことができます。また、低層階は公園のように整備されている様子を眺めながら生活できるため、タワーマンションのもつ「ゆとりの空間」を高層階よりも感じながら過ごすことが可能だといえるでしょう。

防犯面で安心感があります

高層マンションはオートロックや防犯カメラの設置など、防犯設備が充実している所ほとんどです。高層階は窓から侵入される可能性が少ない為、住人にとっては非常に安心感と安全感があります。夜遅い時間に帰宅する事が多かった私は、周辺の環境やマンション自体の防犯などは人一倍気にする方でした。今まで住んでいた所が帰り道なども、暗い環境だった為、安心して帰れる家に引っ越したいと思っていました。その点、タワーマンションは建物自体が非常に明るいのと、基本的に24時間防犯設備がしっかり整っているのでとても安心して暮らす事ができます。

侵入してくる虫が少ないです

一戸建てや低層マンションの場合、部屋に虫が入ってきてしまう事もあるでしょう。特に夏は蚊に悩まされますが、心配している虫は高く飛べないので、高層階ほど虫が入ってくる可能性が低くなります。しかしだからと言って、エレベーター内に入って上がってくる可能性がありますので、絶対に虫がいないというわけではありません。それでも低層住宅や低層階に比べると、虫が部屋に入る確率は低くなっています。

便利な共用施設があります

タワーマンションに対して満足している人は、「共有施設」をメリットに挙げる事もあります。タワーマンションには、キッズルーム、保育園、屋上庭園、ジム、スーパーマーケット等が併設されている事もあり、これらは通常のマンションにはまずないと言えます。タワーマンションが一つの街と言いますか都市になっているような錯覚を覚えてしまう事もあります。

相続税が安い

2015年より相続税が大幅に改定されまして、これまでは対象外であった方にも相続税が課せられる可能性が出てきました。そんな中で、マンションは相続税対策として有効になると言われています。と言いますのも、相続税は土地価格部分と建物価格部分で評価されます。マンションの場合は土地部分を全住戸で割るので土地価格部分が小さくなり、評価額が下がる傾向が多いです。中でもタワーマンションは、1住戸当たりの土地の持ち分がより小さくなりますので、大きな効果を期待できます。

かなりのステータスを感じる事が出来ます

まずタワーマンションに住む一番のメリットはステータスだと思います。私の妻がそうでした。互いに年収が1千万を超えており、それにふさわしい建物をと、妻が勝手に考えていました。購入した時は全てを手に入れたぜと勝手に考えておりました。そして異性よりモテたいなら、絶対にタワマンに住むことをおススメします。一般のマンションよりも、異性はタワーマンション　という言葉から発せられる響きやイメージに酔いしれます。

都心で駅近の物件が多いです

都心で人気の高いタワーマンションは、都心部や都会の駅近に建築されることが多いと思います。ターミナル駅の近くには、タワーマンションがいくつも並んでいる光景をよく見かけました。駅と直結している、駅から徒歩2~3分といった利便性の良さを売りにしている物件もあります。主要駅の近くであれば、必然的に飲食店や商業施設が多くなりますので、不自由さを感じる事なく、快適な生活を送る事が出来ると思います。そして通勤や通学にも便利です。

タワーマンションならではの地震に対する備えが良いです

高さが60ｍを超える建築物は建築基準法の超高層建築物にあたり、コンピューターシミュレーションにより建設地において想定される地震等によって建築物がどのように揺れるかを検証して、構造耐力上安全である事を確かめた上で、大臣認定を受ける事が義務付けられています。購入に際して、これがかなり大きいと思います。地震大国の日本からしますと、国からのお墨付きがある訳ですし、ないと建設出来ないのであります。またエレベーターは設備の安全性としてかごの脱落等を防止することが義務化されており、震度5弱以上の地震発生でエレベーターを直ちに停止し、震度4以上の地震の発生では自動的に最寄りの階へ移動し乗客が避難できるように設計されています。エレベーター以外の建築設備では、建築物の変形に対して損傷防止のための措置を講じて行く事が義務付けられています。一般の建物でもある程度やっていると思いますが、国からのお墨付きはないのではないかと考えております。

タワーマンションに住むデメリット

エレベーターが止まって階段の上り下りが非常に大変です

当時は25階に住んでいましたが、東日本大震災が発生した際、会社より直帰して16時30分頃マンションに戻ってみるとエレベーターが全て非常停止していました。しかも、点検をする必要があるとの事で、再稼働するには数時間かかると管理人から言われてしまい、仕方なく階段をのぼって帰ることにしました。25階までになりますので、自室に辿りつくまでに、かなり時間がかかりました。ひざはガクガク震えて、階段の途中で3回くらい小休憩して、水を飲みました。結局、エレベーターが再稼働したのは20時を過ぎていました。運動をしていない事が祟ってしまったと思うようになりました。

地震の時に不便です

地震の時はかなり不便です。まず当たり前ですが、高層なだけにとても揺れます。実際の震度よりも揺れが強く感じるので、けっこう怖いと思います。また地震でエレベーターが使えなかった時があるのですが、その時は上がりも下りも大変です。特に買い物をしてその荷物を持ちながらの階段の上りは地獄です。また停電でエレベーターだけでなく、階段の電気も

点灯しなかった事がありますが、その時は携帯の灯りで上りましたが非常に暗くて怖いだけでなく危険で、タワーマンションを購入した事を後悔し、妻を恨んだ瞬間でした。

買い物した荷物を運ぶのが面倒

買い物の後などの荷物を運ぶ際が、とても面倒に感じました。エレベーターを待つ、荷物を運ぶ時間がタワーマンションだと負担が大きいです。エレベーターが2機あれば、待ち時間は少し短縮されるかもしれません。また、引っ越しの際やごみ出しも同様に荷物を持ち運ぶ際に負担があります。大きな荷物だと他の住人にも迷惑を掛ける事もあります。

強風で、洗濯物が干しにくい

難点に当たるのですが、高層階でベランダに出ると下の階よりも風が非常に強いです。在宅中に窓を開け放しておくと、夕方くらいには家中が砂埃だらけになってしまいます。突風の時は非常に怖いです。お布団干しについても、マンションの規定で高層階では欄干に干せないと決まっているところが多いと思いますので、どうしてもベッドにするか布団乾燥機等で対応するか、となり若干余分な出費になるところも難点です。その分、電気代がかさんでしまいます。

地震の際に強く揺れます

地震が来た際には、それまでの家では感じたことがないくらいに激しく揺れます。強い地震だと思い、慌ててテレビを付けて速報を見ると、え？あんなに揺れたのに震度2？！と驚くことが何度もありました。しかしながら国からのお墨付きがあるので気にしないようにしてはいますが、かなり怖いです。

子供が育ち盛りで階下に騒音の迷惑をかけてしまいました

子供が赤ちゃんの時は良かったのですが、少し大きくなったら部屋で走り回るようになりました。タワーマンションということで、普通のマンションやアパートに比べて防音はしっかりしていたのですが、それでもうるさいようです。迷惑をかけそうな時は子供と一緒に外出していましたが、タワマンゆえに、エレベーターで下りて外出するのが面倒でした。後述しますが、自身の居住階よりも高い居住階の人には文句を言ってはいけないという暗黙のルールが存在します。故に相手からは何も言われませんでしたが、こちらが嫌な思いをさせているのは明白なので、菓子折りをもって謝罪に行った事もあります。

極端に外出する事が少なくなる

タワーマンションはかなり便利なので、なかなか外出する機会がありませんでした。店が入っていたのでちょっとした買い物もそこで全て済みますし、ある程度上の階層だったので下に降りて出かけるという事が面倒となりました。仕事やよっぽどの用件がない限りステイホーム状態でした。自由な時間をほとんどマンション内で過ごしていました。

今となりましてはかなり後悔しております。

管理費が高い

管理費が高かったです。タワーマンションならではのゲストルームやミニショップなどの設備がついていた為だと思いますが管理費がとにかく高かったです。ミニショップは便利でしたが、ほかの設備はそれほど利用しなかったので、高い管理費がもったいない気がしました。自身で使う設備は問題ないのですが、使わない設備に支払い続けるのが非常に馬鹿らしいと感じております。

上層階が低層階をバカにする

エレベーターで後から入ってきて低層階ボタン押されると「あいつ、なんだよ、むかつくよ」

と言う高層階の住人がいます。押すなら高層階に住めよと言っている現場を見た事もあります。上の階（当然販売価格も上になります）から降りてきたエレベーターを止めてはいけない。暗黙のルールが存在します。住民同士の世間話から、どの階に住んでいるのか、夫の職業、子どもが通っている私立学校、乗っている車や台数、持っているバッグのブランドなどの探り合いに発展してしまい、上層階の低層階に対しての、マウンティング（社会的関係における優位を誇示する事）が始まります。私は25階に住んでおりましたが、26階以上の人には会いたくないと心底思っていましたし、26階以上の住人は25階からの人間を低層階の住人（自分自身よりも地位が、マンション内では下等に該当する。）と考えているのが態度で分かりますし、明白なのです（全員そういう訳ではないと思いますが）。こちらが、

そのような方に対して気を使うのも嫌ですし、たかだかタワーマンションの販売金額等で、上層階の人間が下層階の人を蔑み、判断してしまう事に嫌気を感じていました。妻にも話をして了承を得たので、昨年になりますが、タワーマンションを売りまして、現在は9階建ての９階に住んでおります。そのマンションは当然マウンティングもありませんし、人を蔑み事などなくようやく人らしい人である為の生活を送る事が出来たと思います。

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