賃貸マンションの防音対策を解説!物件の選び方や防音対策で快適な暮らし

公開日:2022年01月28日   最終編集日:2022年06月29日

賃貸マンションの防音対策を解説!物件の選び方や防音対策で快適な暮らし
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目次

賃貸マンションのトラブルで常に上位に挙げられるのが騒音です。ある程度の生活音や周囲の環境音は仕方ありませんが、一定のレベルを超えると不快に感じ、快適な日常を脅かします。


また、自分が発する音に関しても同様です。周囲への影響を過度に心配しなければならない部屋は、理想の住まいとは言えません。


今回はそんな事態を回避するべく、騒音に悩まされないための物件選びや、入居してからも行える防音対策などについて、役立つ情報をシェアしていきたいと思います。


聞こえてくる音と自分が出す音、この両方の音に悩まされない快適な賃貸マンション暮らしのヒントをお探しの方は、ぜひ最後までお読みください。

1. 防音性が高いマンション探しのポイントとは?

防音性が高いマンション探しのポイントとは?

騒音に関しては、実際に住んでみないと分からないと言われることもありますが、事前にある程度推測できるケースは少なくありません。


一見しただけでは普通のマンションでも、防音性の高いマンションというのは存在します。物件選びの段階でそれを適切に判断することができれば、騒音で悩まされるリスクは大幅に減少するでしょう。


主なポイントは、マンションの構造と間取りです。

1.1 マンションの構造で防音性を高める

賃貸物件の主な建築構造には、木造・鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造の4種類があります。物件選びのときにまず確認すべきは、この建築構造です。


一般的には、鉄筋コンクリート造が最も防音性が高いとされ、次いで鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄骨造と続き、木造が最も防音性が低いと言われています。


確認する方法はさまざまですが、最も簡単なのは物件を紹介してくれる不動産会社の担当者に聞くこと、または物件の図面に記載されているケースもあります。


ただし、必ずしもこの順番どおりに防音性が高いとは限りません。その理由は、仮に鉄筋コンクリート造でも、一部の壁に石膏ボードが用いられていたりする場合などがあるからです。


しかし、建築構造を知ることは、その賃貸物件の防音性や遮音性を知る一つの目安になることは間違いありません。従って、物件探しの際には、その建物の建築構造をまず確認しましょう。

1.2 間取り選びも防音性において重要?

物件の建築構造を知ることだけでなく、間取りを確認することも大切です。当然ながら間取りは、入居後に自由に変更したりすることはできません。つまり、不変的な要素であるため、間取り次第では入居したあとに騒音に悩まされてしまうケースも考えられます。


具体的に注目すべきポイントは、隣の部屋とどのように接しているかです。


例えば、自分の寝室が隣の部屋の居間と接している場合は、寝室で過ごしている際に隣の生活音が気になってしまう可能性が考えられます。


一方、隣の部屋との間にウォークインクローゼットなどが配置されている間取りであれば、生活音がダイレクトに伝わらないため、騒音に悩まされる心配は大幅に軽減します。


このように物件の間取り次第で、騒音リスクは大幅に変わりますので、物件を探すときには間取りにも注意を払うようにすると良いでしょう。

1.3 その他に防音性や騒音を気になりにくい物件を選ぶポイント!

建築構造や間取り以外にも、注目すべきポイントは複数あります。代表的なものは主に以下のような項目です。

  • 窓の種類
  • 階数や部屋の位置
  • 周囲の環境

1.3.1 窓の種類

窓の種類によっては、内外からの音を効果的に遮ってくれるものもあります。例えば、内窓と外窓のように窓が2つある構造の二重サッシが採用されている場合は、防音性能が高いと判断できます。


一般的には、ガラスの厚みが厚ければ厚いほど遮音性が高まるとされ、特に異なる厚みのガラスを組み合わせた異厚複層ガラスなどは優れた性能を発揮してくれます。


また、窓の構造にも注目しましょう。左右にスライドさせる一般的な引違い窓よりも、滑り出し窓のような押し引きするタイプの窓のほうが、気密性が高まり、音を遮ってくれます。

1.3.2 階数や部屋の位置

部屋の階数やそのフロアにおける位置も重要です。当然ですが、マンションの最上階や角部屋であれば、周囲の環境音や生活音に悩まされるリスクは減ります。


反対に、低層階の部屋であったり、両隣にも部屋があるケースでは、ある程度の環境音や生活音が想定されるのは当然です。


元気に走り回る小さな子どもと入居する場合は、それらを踏まえた上で、敢えて1階の角部屋を選び、階下や隣の住人になるべく気兼ねしないで済む生活を送るという選択をすることもできます。

1.3.3 周囲の環境

これはマンションの立地にも関係しますが、周囲の環境もチェックすべき大事な要素の一つです。


例えば、幹線道路などの交通量の多い道路の傍に建っていたり、隣に学校などの施設があるケースでは、外部からの環境音が騒音となって聞こえてくることが予測できます。


ただし、周囲の環境音を推測するときには、曜日や時間帯、また地域性などもよく考慮するようにしましょう。夜に人々が集まる繁華街の近くにマンションがある場合などは、平日の日中と週末の夜とでは、様子が異なることが考えられます。

2. 住まい後の防音対策とは?

住まい後の防音対策とは?
これまでお伝えしたように、入居前に想定できる騒音もありますが、実際に住んでみて初めて気付く音の問題もあります。


この項目では、入居後に自分で行うことができる防音対策について解説します。無理なく誰にでもできる対策を紹介していますので、ぜひチェックしていただき、これからの生活に役立ててみてください。

2.1 床にカーペット、マット、ラグを敷きましょう

まずはじめに注目すべきは、床です。賃貸マンションの多くはフローリングが採用されていますが、振動が伝わりやすいという性質があります。


床の振動音は主に階下に響きますので、予期せぬトラブルを避けるためにも、対策を行っておくとより安心して生活することができるでしょう。


具体的な対策としては、カーペットやマット、またラグなどの敷物の活用です。これらは振動音を吸収、軽減してくれますので高い効果が期待できます。基本的には、柔らかく弾力性があるもののほうが効果は高まるとされています。


もし床全体を対策するのが難しい場合は、よく通る動線上といった一部分だけでも対策を施しましょう。また、使用頻度の高いダイニングテーブルの椅子の足などにフェルトカバーなどを被せるなどの細かな対策でも効果を期待できます。


いずれにしても、まずは自分のできる範囲で対策を行ってみることがポイントです。

2.2 テレビなど家具の配置を考えましょう

部屋のレイアウトを工夫することでも、防音効果を得ることができます。


具体的には、隣の部屋と接する壁に本棚を設けたり、大きめの家具を配置したりすることです。本棚や家具の存在がワンクッションとなり、音を遮ってくれる効果が期待できるでしょう。


また、音を出す代表的な家電であるテレビも、隣と接する壁側に置くことをおすすめします。テレビは正面に向かって音を出しますので、隣人には迷惑にならず、かつ隣から聞こえてくる生活音もごまかすことができ、効果的です。

2.3 厚手の防音カーテンをつけましょう

入居後に簡単にできる防犯対策の代表格がカーテンです。


カーテンは、単に日差しを除けたり、外部からの視線を遮ってくれるだけでなく、その厚みによっては高い防音効果を発揮します。


現在は、防音(遮音)を目的とした専用カーテンも販売されており、上手に活用することによって、部屋内外の音への防音効果を期待することができます。


多機能かつ高性能なカーテンであれば、防音効果だけではなく、断熱・断冷による省エネ効果や、紫外線・花粉・制菌・抗ウイルス対策なども施されており、生活の質も同時に高めることが可能です。

3. 賃貸マンションでも可能な壁の防音DIYをご紹介

賃貸マンションでも可能な壁の防音DIYをご紹介
入居している賃貸マンションの防音効果をより高めたい方には、防音に効果のあるDIYを部屋に施すことをおすすめします。特に高い効果が期待できるのは、部屋の壁への防音DIYです。


ここでは、専門知識や特別な技術が不要で、誰にでも簡単に壁に貼ることのできる防音シートによる対策を紹介します。

3.1 壁の防音方法は3種類あります

壁への防音対策に防音シートをおすすめする理由は、防音シートが「吸音・遮音・防振」という3種類の防音原理に基づいて設計、製作されているからです。


吸音はその名のとおり、音を吸収することで反響を防ぎ、発生した音を小さくしてくれます。


遮音は、音を通さないことです。つまり、音を遮ることで防音効果を発揮します。具体的には、発生した音を跳ね返すことで遮音します。


最後の防振とは、振動音に対しての対策です。足音や洗濯機の動作音などが生活していると発生する振動音ですが、防振はそれらの振動音を伝わりにくくしてくれます。

3.2 賃貸マンションでも使える防音シートの選び方!

防音シートを選ぶときには、「防音シートの厚み・施工性・物件への影響」の3つのポイントに注意しましょう。


これらは、防音シートの性能だけでなく、賃貸物件に利用するという特殊な事情にも関係しますので、事前にしっかり確認することが大切です。


まず、防音シートの性能面ですが、基本的にシートが厚ければ厚いほど防音効果は高まります。ただ、自分で施工できる範囲の厚みの製品を選ぶよう注意しましょう。


あまり厚みがあると施工性が悪く、上手く貼れなかったり、極端に手間が掛かってしまったりしてしまう可能性があります。


さらに、防音シートは、既存の壁に直接設置するようになるため、物件への影響も考慮しなければなりません。物件への影響というのは、借主が負う現状維持義務に関係します。


取り外したときに壁にダメージが残るようなタイプの防音シートは避け、簡単に剥がせるタイプの製品を選ぶと良いでしょう。


「防音シートの厚み・施工性・物件への影響」という3つのバランスがとれた製品を選択することが、防音シート選びのポイントです。

4. 高級マンションの防音対策とは?

高級マンションの防音対策とは?

ここまでは一般的な賃貸マンションに関しての騒音や防音対策についてお伝えしました。ここからは、高級マンションと呼ばれる賃料の高い、ハイグレードな賃貸物件の騒音や防音対策について解説していきます。

4.1 壁自体に防音対策をしているマンション

高級賃貸マンションの場合は、一般的な賃貸物件よりも高品質な素材を用いて建てられていることが多いため、建築構造や壁そのものに防音対策が施されているケースは少なくありません。


ただし、単に賃料が高いからと言って、必ずしも全ての物件が防音対策されている訳ではありませんので、不動産会社の担当者などにしっかり確認しましょう。


物件によっては、防音対策をアピールポイントの一つにしているケースもあります。物件探しの際に、事前にそういった物件のリクエストをしておくと、希望の物件に巡り合う可能性が高くなりますのでおすすめです。

4.2 最上階・ペントハウスのお部屋探し

既にお伝えしたように、マンションの最上階の部屋は、騒音と防音対策に悩まされるリスクは減ります。特に周囲からの環境音に関しては、マンションが高層になればなるほど、最上階の部屋への音の影響は少なくなります。


ペントハウスも注目すべき物件です。ペントハウスとは、マンションの屋上に建てられた家屋のことで、一般的には広いルーフテラスがあるのが特徴の一つです。


都市部の高級賃貸マンションによく見られますが、ペントハウスの賃料は、屋上フロアを独占的に使用するため、同じマンションの他の部屋と比べて高くなります。


これは、ペントハウスがそのマンションに一戸だけつくられる特別な部屋であり、かつそのマンションのグレードをアピールするような特別な設計になっていることも理由の一つです。


それ故、防音対策レベルも高く、賃料に見合った質の高い生活を送ることが期待できます。

4.3 閑静な住宅街、隣のマンションと離れた物件選び

閑静な住宅街に建つ高級賃貸マンションも選択肢の一つと言えるでしょう。物件選びは、その立地や地域性を考慮することも大切です。


ハイクオリティな高級賃貸マンションと閑静な住宅街という組み合わせは、騒音に悩まされるリスクが少ないだけでなく、都心部の物件と比較すると同じ賃料で広い物件に巡り合える可能性も高くなります。


また、マンション全体の敷地が広々としており、建物以外の土地スペースに余裕があることも多く、周囲の環境音が届きづらいこともメリットです。


すぐ隣に高層マンションが建っているようなケースとは異なり、静かな生活を送ることが期待できるでしょう。

5. まとめ

今回は、賃貸マンションの騒音や防音対策についてお伝えしました。入ってくる音と自分が発する音の両方に悩まされない快適な生活を送るためには、物件探しの段階から気を配る必要があります。


シンシアでは都内の高級賃貸物件を中心に、お客様のご希望に沿った物件をスピーディーに紹介しております。防音対策が施されたハイグレード物件の取り扱いも多数ありますので、ご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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