マンションの総戸数や階数で住み心地はどう変わる?マンションの規模や種類による特徴とメリットとは

公開日:2022年09月08日   最終編集日:2022年09月08日

マンションの総戸数や階数で住み心地はどう変わる?マンションの規模や種類による特徴とメリットとは
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目次

マンションを選ぶときには規模や種類もよく検討しましょう。間取りが同じでも総戸数の多い大規模なマンションと小規模なマンションとでは住まいの環境や住み心地が異なります。
近年はタワーマンションと呼ばれる大規模な超高層マンションもあり、マンションの購入や賃貸を検討している人には新しい選択肢にもなっています。
そこで今回はそんなさまざまなマンションの種類や規模別の特徴を解説すると同時に、実際に住んでみると感じるメリット、デメリットもあわせて紹介します。ぜひ最後までお読みいただきマンション選びの参考にしてみてください。

1. マンションの総戸数による規模の違いとは

マンションの総戸数による規模の違いとは

一般的にマンションは総戸数によって大規模、中規模、小規模の3種類に大別されます。この項目ではマンションを選ぶときに知っておくと役立つそれらの違いについて確認していきましょう。

1.1 大規模マンション

大規模マンションとは一般的に総戸数が100戸以上のものを指します。大規模マンションの中にも1棟で100戸以上の戸数を持つものや、多棟型マンションと呼ばれる複数の棟で合計100戸以上のマンション郡を構成するものなどさまざまです。
冒頭でお伝えしたタワーマンションも戸数が多いため大規模マンションに分類されることがほとんどで、その平均戸数は管理組合ベースで300戸前後とも言われています。

タワーマンション 一般的に地上20階建て(高さ60m)以上の超高層マンション。建築基準法で「超高層建築物」に該当するため、一般的にタワーマンションと呼ばれる。

大規模マンションにもさまざまなタイプがあり、どんなマンションが大規模に該当するのかというはっきりとした定義はありません。
ただ基準としては総戸数100戸以上、多棟型マンションはもちろんタワーマンションの多くも大規模マンションに含まれると把握しておくと良いでしょう。

1.2 中規模マンション

中規模マンションは総戸数が50戸~100戸程度のものを指すことが一般的です。先ほどの大規模マンションと後述する小規模マンションの中間に位置し、さまざまな面でバランスが取れているマンションと言えます。
ただし大規模、小規模マンションのデメリットも合わせ持つため、見方によっては突出した良さを見い出せないという人もいるかもしれません。

1.3 小規模マンション

最も規模の小さい小規模マンションとは、総戸数が50戸程度までのマンションのことです。全国のマンション1棟あたりの平均戸数は50戸前後であることから、先ほどの中規模マンションとこの小規模マンションが全体の中では大きなボリュームを占めています。
小規模マンションの中にも規模の違いはあり、例えば15戸(3階建てで各階5戸)と50戸(5階建てで各階10戸)では住み心地や環境面などで違いが出てきますので注意が必要です。

2. 大規模マンションの種類とメリット・デメリット

大規模マンションの種類とメリット・デメリット

先ほど大規模マンションには以下の2種類のマンションも含まれるとお伝えしました。

  • タワーマンション
  • 多棟型マンション

この項目ではこの2つの種類についてより詳しく解説しながら、それぞれのメリットとデメリットについてもあわせて紹介します。

2.1 「タワー型」

タワーのように背の高い超高層マンションはタワー型マンションやタワーマンションと呼ばれています。前述したように地上20階建て(高さ60m)以上のタワーマンションの平均総戸数は約300戸ですが、1棟で1000戸を超えるものも珍しくありません。
そんな大規模なタワーマンションには主に以下のようなメリットがあります。


・好立地のため資産価値が高い
・生活に便利な周辺環境が整っている
・周囲より高いため日当たりが良い
・サービスや共用施設が充実している
・セキュリティが厳重で防犯性が高い
・優れた耐震、免振構造をしている
・景観(夜景など)を楽しめる


その他にも虫が入りづらいといったメリットもあります。
タワーマンションはアクセスの良い好立地に建てられていることが多く、コンシェルジュをはじめとした質の高いサービスや充実した共用施設もあることから、仕事とプライベートをアクティブに行いたいという人に特に人気です。
ただし超高層マンションならではの以下のようなデメリットもありますので注意しましょう。


・管理費や修繕積立金などが高い
・駐車場代が高い(機械式駐車場が多い)
・高層階になるほど電波が入りづらい
・時間帯によってはエレベーターが混む


上記の他にも洗濯物が外に干せない、また強風時には揺れを感じることがあるなどのデメリットもあります。

2.2 「多棟型」

多棟型(多棟マンション)はタワーマンションほど超高層ではないことが多いですが、複数の棟で構成されて一つの大規模な集合住宅群を構成しているのが大きな特徴です。
一般的にはファミリー層をターゲットにして郊外に建てられることが多いですが、多棟マンションだけで一つの商圏にもなることからスーパーをはじめとした生活に必要なお店や施設が併設されたり近所にできたりします。
これは他のマンションではあまり見られない特徴で、そこに住む人には以下のようなメリットがあります。


・同じ世代の親や子どもが集まりやすく交流しやすい
・敷地内に公園があったりと自然と触れ合える環境になっている
・ファミリー層向けのサービスが充実していることが多い
・敷地が広いため平面駐車場や自走式駐車場が備えられていることが多い


その他にもタワーマンションと比較すると価格が安いことや、家族構成にあわせたさまざまな間取りが用意されていることなども挙げられます。

多棟マンション内や近郊によくあるお店や施設の例
スーパー・公園・コンビニ・クリニック・学校・塾・スポーツ施設・バス停 など

一方、多棟マンションの主なデメリットは以下になります。


・都心にはあまり建てられない
・駅から遠い場合がある
・タワーマンションほどサービスや共用施設が充実していない
・ご近所付き合いがある程度求められる


その他にもタワーマンションと同様に多棟マンションも住人の数が多いことから、マンションの管理や運営に関する意見がまとまりにくいということもデメリットとして挙げられます。

2.3 1000戸や2000戸を超える超大規模マンションもある!

すでにタワーマンションには1000戸を超える物件もあるとお伝えしましたが、中には2棟や3棟で構成された大型タワーマンション群や多棟マンションもあり、総戸数が1,000戸以上もしくは2,000戸以上にも及ぶ超大規模マンションもあります。
それらの多くは関東エリアに集中していますが、以下の表に首都圏で総戸数が多い上位5つのマンションをまとめましたので参考までに確認してみてください。

マンション名 総戸数(棟数) 階数 所在地
ザ・東京タワーズ 2801戸(2棟) 58階 東京都中央区勝どき
ワールドシティタワーズ 2090戸(3棟) 42階 東京都港区港南
レイディアントシティ横浜 1805戸(11棟) 10階 神奈川県横浜市金沢区
パークシティ新川崎 1707戸(9棟) 30階 神奈川県川崎市幸区小倉
大規模シーアイハイツ和光 1615戸(11棟) 15階 埼玉県和光市本町

3. 小・中規模マンションの種類とメリット・デメリット

小・中規模マンションの種類とメリット・デメリット

では次に小、中規模マンションの以下の種類別にメリットとデメリットを解説します。

  • 「低層型」の小・中規模マンション
  • 「中高層型」の小・中規模マンション

3.1 「低層型」

低層型マンションは主に4階建て以下の低層階のみで構成されたマンションです。一部の低層型マンションは第一種低層住居専用地域と呼ばれる限られたエリアに建っていることもあります。

第一種低層住居専用地域とは 良好な住環境を保護を目的に都市計画で定められた地域。さまざまな制限があり用途地域の中で最も厳しい規定が設けられている。

低層型マンションの場合、以下のようなメリットとデメリットが挙げられます。


メリット
・まわりが静かである
・周囲に高い建物がない
・敷地内の建物以外のスペースが広い傾向にある
・壁式構造(※)で建物が丈夫である
※壁式構造:耐震壁と呼ばれる壁で建物を支える構造


デメリット
・駅から離れている
・エレベーターがないことがある
・り充実していないことが多い
・共用設備の充実度は低めである


上記のメリットとデメリットは全ての低層型マンションに当てはまるとは限りませんが、特に立地には注意しましょう。
静かな住環境を得られる反面、駅や近隣の商業施設から離れていることも多いため、住む前には通学、買い物など生活に不便を感じることがないか確認することが大切と言えます。

3.2 「中高層型」

中高層型マンションは、主に5階から20階未満で総戸数100戸以下のマンションのことを指します。
規模が比較的小さいため、立地の良い一画に1棟を建てられることから日本でも多く見られますが、以下のようなメリットとデメリットが挙げられます。


メリット
・低層型マンションよりも立地が良い
・各階の住戸が少なく角部屋は多い
・運営や管理面での住人同士の合意形成がしやすい


デメリット
・低層型マンションよりも立地が良い
・各階の住戸が少なく角部屋は多い
・運営や管理面での住人同士の合意形成がしやすい

4. 住むなら何階がいい?階数による違いとメリット・デメリット

住むなら何階がいい?階数による違いとメリット・デメリット

では最後に「何階に住むのがいいか」について解説します。
これまで超高層から低層マンション、またさまざまな規模のマンションも紹介しましたが、どのタイプにも共通する「知っておくべきポイント」も含まれますのでぜひチェックしてみてください。

4.1 同じ間取りでも階数が違えば住み心地だけでなく価格にも差がでる

まず先に知っておくべきは階数による価格の違いです。特別な事情がない限り、同じ間取りであれば高層階の方が価格は高くなります。
これは高層階の方が資産価値が高いと認められること、また人気があるからというのが大きな理由ですが、それ以外にも後述する住み心地に関係する利点があるからでもあります。


もちろん全ての人ができるだけ高い階に住みたいと考えているわけではありません。階数の違いによって異なるメリットもあるため、人によって好みが分かれます。
では具体的に1階、低層階、高層階、最上階の4つに分けて、それぞれのメリットとデメリットを紹介しますのでチェックしてみてください。

4.2 「1階」

常に一定の人気があるのが「1階」です。
これは1階ならではのメリットがあるからですが、主に以下のようなことが挙げられます。


・価格が安い
・住戸からマンション外への移動が楽
・階下への騒音や振動を気にしなくてよい
・テラスや庭があることもある


価格の安さと外出のしやすさは階数にこだわりがない人にとっては魅力的と言えます。
ただし以下のようなデメリットもありますのでしっかり把握するようにしましょう。


・日当たりや風通しが良くないことがある
・周囲の騒音が聞こえやすい
・室外から室内が見えやすい
・洗濯物を外に干しづらい
・水害のリスクがある

4.3 「低層階」

1階と高層階は避けたいという人がよく選ぶのが2階から10階程度の低層階です。
低層階は1階と高層階に住むデメリットを解消でき、以下のようなメリットを得られます。


・エレベーターを使わなくても外出できる
・外の道路などから室内を見られない
・高層階よりも価格が安い


一方、低層階の主なデメリットはこちらです。


・不法侵入などの被害に比較的遭いやすい
・隣人の騒音が気になることもある
・自分が発する騒音にも気を配る必要がある


低層階はマンション全体の中では割安な価格になりますので、2階以上が希望で住まいにかかる費用をなるべく安くしたいと考えている方におすすめと言えるでしょう。

4.4 「高層階」

主に10階以上を高層階と呼びますが、一度はそんな高い階に住んでみたいと思っている人は少なくないでしょう。
常に高い人気を誇る高層階ですが、そこに住むメリットには以下のようなことが挙げられます。


・窓からの景色が良い
・風通しが良い
・開放感のある間取りが多い
・外からの騒音が聞こえにくい
・虫などが入ってきにくい


ただし高層階を選ぶときには下記のようなデメリットがある点には注意しましょう。


・外出に時間がかかる
・エレベーターが混むことがある
・風の影響を受けやすい
・災害時に避難しづらい

4.5 「最上階」

では最後に最上階について紹介します。
高層階は選択肢ではないが最上階であれば住みたいと考える人がいるほど、以下のような最上階ならではのメリットがあり魅力的です。


・階上に人が住んでいないため騒音に悩まされない
・そのマンションで最も良い眺めが見えることが多い
・限られた人しか住めない特別感がある
・間取りが広くゆったりとしていることが多い


一方、屋上ならではのデメリットはこちらです。


・価格が高い
・夏は室内が暑くなりやすい
・地震のときに揺れを大きく感じることがある
・災害時に避難しづらい


上記のようなデメリットはありますが、屋上に住むというステータスとさまざまなメリットを体感できますので、予算に余裕のある方は検討してみる価値はあるでしょう。

5. まとめ

今回はマンションの種類や規模についてお伝えしました。種類や規模によって住環境と実際の住み心地は変わります。
「どんな規模でどの階に住むか」ということに正解はありませんので、自分のライフスタイルや家族構成などをよく考慮して選ぶと理想の住まい探しの役に立つでしょう。
ぜひ今回の記事を参考にしていただき、後悔しないマンション選びの役に立ててください。

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