定期借地権付き物件とは?購入する際のメリットとデメリットを紹介!

公開日:2022年06月06日   最終編集日:2022年06月27日

定期借地権付き物件とは?購入する際のメリットとデメリットを紹介!
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目次

これから家やマンションを購入しようと検討している方は、失敗しないために不動産に関する知識をしっかり身に付ける必要があります。

今回解説する「定期借地権」もその一つです。
通常の分譲物件よりも安い価格で販売されている「定期借地権付き物件」を見て気になった方も少なくないでしょう。
「定期借地権」が付いた家やマンションの購入は、特定の目的や将来設計を持つ人にとっては魅力的な選択肢の一つです。

ここでは「定期借地権」を分かりやすく説明すると同時に、その権利が付いたマンションや一戸建てを購入するメリットとデメリットについても解説します。
最後まで読んでいただくと定期借地権付き物件の購入に向いている人とそうでない人が分かりますので、ぜひマイホーム購入の参考にしてみてください。

1. 定期借地権とは?3種類の定期借地権の違い

定期借地権とは?3種類の定期借地権の違い

まずここでは「定期借地権」について解説します。
ちなみに「借地権」というのは、建物を建てることを目的として所有者から土地を借りる権利のことです。
土地を所有するのではなく、「借りる」という点に注目するとこれから解説する内容がより分かりやすくなります。
この借地権には今回のキーワードである定期借地権と普通借地権と呼ばれるものもありますので、次の項目であわせて解説します。

1.1 定期借地権とは?

定期借地権については、普通借地権と比較するとその内容がよく分かります。
普通借地権を分かりやすくいうと「借主の希望があれば契約更新が行われ、半永久的に継続可能な借地権」のことです。

土地の所有者である貸主が契約更新を断るためには「正当」と認められる理由が必要であり、それがなければ契約更新を拒否することはできません。
借主が更新を希望すれば半永久的に土地を借り続けることができるこの普通借地権では、所有者の土地活用にさまざまな不利益が生じる可能性があります。

一方、定期借地権は「契約の更新ができない借地権」のことです。
契約時に期間が明確に定まっており、「更新できない」ことがはっきりしていれば、土地所有者の不利益は解消されます。

最初に定めた契約の期間が満了すれば確実に土地を返してもらえるのが定期借地権の大きな特徴です。
ただ定期借地権にも詳細が異なる以下の3つの種類がありますので、次項でそれぞれを確認していきましょう。

  1. 一般定期借地権
  2. 事業用定期借地権
  3. 建物譲渡特約付借地権

1.2 ①一般定期借地権

マイホームとなる家やマンションを探している人が知っておくべきなのが、この「一般定期借地権」です。
特徴は契約期間が50年以上と長いこと、また更新や延長ができないことでその契約期間が終わったときには建物を取り壊して更地にして所有者に返還する必要があります。

借りた土地をどのように利用するかについては制限がなく、事業目的や一般住宅など「建物」であれば何でも利用可能です。
従って集合住宅用としても利用できるため、購入するマンションを探しているときに見かける「定期借地権付きマンション」もほとんどのケースがこの「一般定期借地権」になります。

1.3 ②事業用定期借地権

事業用定期借地権とは、土地の利用目的がオフィスや店舗、また宿泊施設や物流倉庫などの事業用の建物に限定されている定期借地権のことです。
契約期間は主に「10年間~30年間」と「30年間〜50年間」があります。この違いによって、契約期間の延長や更新、また更地で返すかなど「特約」の必要性に影響を与えますが、利用目的が「事業用」という重要なポイントは変わりません。
契約期間が「10年間~30年間」の場合は、先ほどの一般定期借地権と同様に、更新や延長が不可で更地で返す必要があります。

事業用定期借地権で特筆すべき点は、必ず「公正証書」で契約しなければならないことです。
公正証書とは法務局管轄の公証役場で法務大臣に任命された公証人によって作成される公文書のことで、公正証書以外で交わされた事業用定期借地権の契約は無効になります。

1.4 ③建物譲渡特約付借地権

建物譲渡特約付借地権とは、「契約期間が30年以上かつ、借主が建てた建物を貸主(土地の所有者)が契約終了時に買い取ることを特約で定めた定期借地権」のことです。
譲渡という言葉には無償で譲り渡すという意味も含まれますが、建物譲渡特約付借地権に関しては「借主が貸主に建物をそのときの不動産評価額で売却する」ということを指します。
建物譲渡特約付借地権は利用用途に定めはありませんので賃貸アパートなどが建てられ、契約の期間終了と共に、そのアパートを買い取った土地所有者が賃貸事業を行うことも少なくありません。

1.5 定期借地権付きの一戸建てやマンションとは?

最初に定期借地権は土地を「借りる」という点に注目するとよく分かるとお伝えしましたが、定期借地権付きの一戸建てやマンションの場合も同様です。
定期借地権付きの一戸建てやマンションの購入者は土地を借りている状態で所有はしていません。

既にお伝えしたようにその土地の多くは一般定期借地権で借りられていますので、定められた期間がきたときには更地にして所有者に返す必要があります。
通常の分譲マンションの場合は各戸の購入者に適切な割合で土地の所有権も分け与えられますが、定期借地権付きマンションの場合は「土地を借りている定期借地権」を購入者で分け持っている状態です。
この形態によって普通の分譲マンションとは異なるメリットとデメリットが生じますので、次の項目で順番に確認していきましょう。

2. 定期借地権付き物件のメリット

定期借地権付き物件のメリット

ではまず定期借地権付き物件の以下の主なメリットについて解説します。

  • 所有権に比べ価格が安い
  • 土地に対する税金がかからない
  • 立地の良い場所にある

2.1 所有権に比べ価格が安い

所有権付きの通常の分譲物件と比較すると、定期借地権付き物件は価格が安いことが大きなメリットの一つです。
定められた期間が来たら家を解体し更地にして返さなければならない定期借地権付き一戸建ては、同じ条件の分譲の土地建物よりも20%から40%程度安く販売されます。
価格に焦点を当てるとその「安さ」は定期借地権付き物件の大きなメリットであり、魅力の一つです。

2.2 土地に対する税金がかからない

土地に対する税金を支払う必要がないのも定期借地権付き物件のメリットです。
土地を所有すると固定資産税や地域によっては都市計画税などの支払い義務が生じますが、土地はあくまでも「借りている」状態ですので支払う必要はありません。
このように土地にかかる税金の負担を負わなくてよいことが、定期借地権付き物件ならではのメリットです。

2.3 立地の良い場所にある

立地の良い場所に建てられていることが多いのも定期借地権付き物件のメリットと言えます。
なぜ立地の良い場所に多いかは土地の所有者の立場とその土地活用方法を考えるとよく分かるでしょう。
駅前などの良い立地に土地を持っている場合、それを手放すのは大きな決断が必要になります。そのような場所にある土地は先祖代々受け継いできたものも多く、簡単に手放すことはできません。

しかし土地を眠らせているのは土地活用という観点からは非常にもったいなく、大きな機会損失とも言えますので、売るのではなく「貸す」という選択をすれば「土地を所有したまま」で活用が可能になります。
そのときに半永久的に更新される恐れのある「普通借地権」ではなく、明確な期間が定められている「 定期借地権」であれば、土地は更地でまた戻ってきますので安心です。
この土地所有者の心理も関係し、定期借地権付き物件は立地の良い場所に多く、物件購入者にとっても大きなメリットになります。

3. 定期借地権付き物件のデメリット

定期借地権付き物件のデメリット

お伝えしたように定期借地権付き物件には魅力的なメリットがありますが、反対に「定期借地権」ならではの以下のようなデメリットもあります。

  • 月々の地代がかかる
  • 最終的には土地を更地にして返さなければならない
  • 住宅ローンを組みにくい

ではそれぞれを確認していきましょう。

3.1 月々の地代がかかる

定期借地権付き物件を購入した場合、月々の地代がかかることはデメリットの一つです。
地代とは借りている土地に対しての賃料のことで、借地料とも言われます。
ちなみに土地価格の2%~8%が年間の地代の相場です。ただし、土地の価格が値上がりした場合にはそれに応じて地代が値上がりする可能性もあります。

3.2 最終的には土地を更地にして返還しなければならない

最終的には土地を更地にして返還しなければならないことも大きなデメリットです。
住める期間に限りがあること、また建物の解体費用や退去、引っ越しに伴う費用負担も少なくありません。
マンションの場合は必要な費用は各戸の区分所有者全員で積み立てられることが多いですが、一戸建ての場合は建物の所有者だけで解体と更地にする費用を工面しなければなりません。
契約終了に伴って大きな出費があることは、普通の分譲物件にはない定期借地権付き物件の留意すべきデメリットです。

3.3 住宅ローンを組みにくい

定期借地権付き物件は担保価値が低く見積もられる傾向があるため、住宅ローンを組みにくいというデメリットもあります。
担保価値が低く見積もられる主な理由は、建物にしか抵当権を設定できないためです。
住宅ローンの申請者は土地の持ち主ではないため、土地を抵当に入れることはできません。

金融機関は住宅ローンの支払いが滞ったときに債務回収が可能な範囲しか融資してくれませんので、抵当が建物だけの定期借地権付き物件の審査は厳しくなります。
その他にも土地と建物の所有者が異なることに起因する競売時の手間や難しさといったことも関係してきますので、希望する融資額が得られない可能性があることは把握しておくようにしましょう。

4. 定期借地権付き物件ならではのかかる費用とは?

定期借地権付き物件ならではのかかる費用とは?

ここでは定期借地権付き物件ならではの支払いが必要な費用について解説します。
馴染みのない名目の費用も多いと思いますので、この機会にぜひ確認してみてください。

4.1 購入時:地代

前述したように定期借地権付き物件では毎月地代を支払う必要があります。
年間の地代相場は土地の評価額の2%~8%とお伝えしましたが、あくまで目安ですのでそれよりも高くなるケース、また土地価格上昇に伴って契約の途中で値上げを相談される可能性もありますので注意しましょう。
毎月の地代の支払い以外に、定期借地権付き物件購入時の初期費用として権利金や保証金を求められることもあります。

権利金は賃貸物件でよく聞く「礼金」のような扱いですので、特別な取り決めを行っていない限り返金されることはありません。
保証金は借主の債務に対する担保という性質ですので、地代の不払いなどの債務がなければ契約期間の満了時に返金されることが一般的です。
ちなみに権利金や保証金は法律などで定められた決まりがあるわけではありませんので、個別の契約ごとにその有無やその額が変わります。

4.2 売却時:譲渡承諾料

定期借地権付き物件の建物を第三者に売却するときには、譲渡承諾料と呼ばれる費用を土地の所有者に支払う必要があります。
この譲渡承諾料も決まった算出方法があるわけではなく、契約の残り期間などさまざまな事情を考慮して決められます。
ちなみに、建物を売却するときには土地の所有者の承諾を得なければならず、独断で売ることはできませんので留意しておきましょう。

5. こんな人には定期借地権付き物件がおすすめ!

こんな人には定期借地権付き物件がおすすめ!

では最後に定期借地権付き物件をおすすめできる人について解説します。
最もおすすめできる人は、できるだけ低価格で長期間の住まいを確保したい人です。
通常の分譲物件よりも安く手に入れることができ、50年以上という長い期間住むことができますので検討する価値は十分あるでしょう。

特に長年住む計画はあるものの、最終的には住まいを変える予定の人にはピッタリです。
好立地な場所に建っていることも多いため、仕事をリタイアするまで借りたいという人にもおすすめできます。

一方、生涯の住まいを探している人や子どもに不動産資産を残したい人、また不動産投資を目的としている人にとっては、定期借地権付き物件だとその目的を果たすことができませんので別の選択肢を検討した方が良いでしょう。

6. まとめ

今回は定期借地権付き物件について解説し、そのメリットやデメリットを紹介しました。
将来設計が明確に定まっており、通常の分譲物件ではなく定期借地権付き物件を選ぶ方がライフプランに適しているのであれば、定期借地権の付いた物件は非常に魅力的と言えます。
マイホームを探している人は今回の記事の内容を参考にしていただき、購入の判断材料にしていただければと思います。

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